5月9日(土)、gloとblock.fmがタッグを組んだInstagramでのライヴ配信イベント「glo & block.fm LIVE “Defy The Rules of Satisfaction”(満足の価値観に挑もう)」が開催された。DJ HASEBE、☆Taku Takahashi、tofubeats、石野卓球が登場。それぞれのDJingをレポートする。

DJ HASEBE、☆Taku Takahashi、tofubeats、石野卓球が4人が表現する“満足の価値観”への挑戦。

20歳以上限定で開催されたこのインスタライブは、クラブイベントができない、遊びに行くことができない中、4人のDJが家/スタジオにいながらクラブにいるかのようなDJプレイでそれぞれの世界観を楽しませてくれた。

ひとくちにDJと言っても、DJ HASEBE、☆Taku Takahashi、tofubeats、石野卓球は音楽性も個性も異なる4人である。このラインナップは従来のフィジカルのクラブイベントではあまり見られない組み合わせだ(大型フェスなどを除けば)。異なるバックグラウンドを持ち、それぞれに大きなファンコミュニティを形成している4人が、ひとつの枠組みの中でDJをするというのがglo & block.fm LIVEならではの大きな特徴だ。

DJ HASEBEの代名詞。グルーヴィーサウンドを満喫

トップバッターで登場したDJ HASEBE。オンライン配信は、ブースや部屋など配信環境も見所。並べられたバイナルに、カルチャーを感じさせるアイテムが並ぶ秘密基地感のあるDJ HASEBEの部屋はそれだけでワクワクしてしまう。

Jimmy the Twinの「Midnight Shuffle」やGreditsの「Musique Love」など、ファンク、ディスコチューンを織り交ぜたアーバンでグルーヴィーなMixはDJ HASEBEの十八番である。ファンだけでなく、この日にDJ HASEBEのDJを初めて見たという人にも、“これぞDJ HASEBE”といったダンサブルな世界観を展開。イベントスタート早々、コメント欄にもDJ HASEBEのプレイに酔いしれる声が流れる。時にカメラの前でクラップをしてみたり、踊って見せたりと、DJ HASEBEは終始リラックスした様子で貫禄のあるDJingを披露した。

チョッピングのベース、かき鳴らされるギターサウンド、夜景が目に浮かんでくるかのような、流線形のメロディに満ちた1時間。きらびやかで色気のあるムーディな雰囲気漂うDJingは“ウォームアップ”と呼ぶには控えめに言って贅沢すぎるだろう。

SF世界を彷彿とするDJ ☆Taku Takahashi(m-flo,block.fm)の真骨頂

DJ HASEBEからのバトンを受け取り、流れを汲みつつボーカルの入ったスムースなハウスでDJプレイが開幕。こういったDJ同士のグルーヴを意識した言葉のないやりとりというのも、本来のクラブパーティを思い起こさせる。クラブでのDJを体感したことがない、楽しみ方が分からない、といった人には、新型コロナウイルスが終息した暁に、ぜひベニューに足を運んでそんなところにも注目してもらいたい。
トーンプレイを取り入れて遊びつつ、プログレッシヴなエレクトロハウスへと移行していく。m-flo loves MINMIの「Lotta Love」を挟んで、後半戦へ突入。BPMが加速する、ハードなドラムンベースセットを展開。UKをルーツとしたダンスミュージックを経由して、宇宙空間へと拡張していくようなセットだ。クラブライクな☆Taku TakahashiのDJに、視聴者の自宅もダンスフロアに変貌したことだろう。

最後はm-flo lovesプロジェクトのリブート曲「tell me tell me」のBUNNY Remixをドロップ。本人も楽しそうにイキイキとDJしていたのが印象的。DJとしてのチャレンジングでアグレッシヴな姿勢を見せてくれた。

ターンテーブルで魅せる、一味違ったtofubeats

事前のコメントでは“配信ならではの新鮮な姿が見せられれば”と語っていたtofubeats。配信ではターンテーブルを使ったDJMixを披露(コントロールバイナルとPCDJソフト)。クラブプレイはCDJがメイン。ライヴも見たことがあるがそのときはPCにMIDIキーボードを繋げてのパフォーマンスだったので、確かに新鮮。
森高千里との「Don’t Stop The Music」に始まり、自身が率いるレーベルHIHATTのSamuragosha 「Wi-Fi」 、EXELLLA「I FEEL」といった楽曲を織り交ぜつつ「朝が来るまで終わる事のないダンスを」「LONELY NIGHTS」など自身の楽曲やリミックス、マッシュアップを中心に展開し、視聴者を仮想ダンス空間へ誘う。

後半はtofubeatsが楽曲提供した大比良瑞希「無重力」のセルフカバーや「No.1 feat. G.RINA」など和モノラバーズ好きにはたまらない選曲。最後は最近のイチオシというSimplicity 「For The Love Of You」をかけて、リラックスなムードで締めくくった。

「SHOPPINGMALL」のような楽曲で歌われているように、既存の価値観に常に挑み続けてきたニュータウン育ちの男の足跡を、アルバム『POSITIVE』『FANTASY CLUB』『RUN』、そして最新作『TBEP』を網羅するDJセットに見た。と書くと仰々しいかもしれないが、ポップでアーバンなサウンドに、どこか憂いを帯びた音楽を生み出し続けてきたtofubeats。配信で語って見せたように、状況を楽しみながら、その先を提示する作品を創造して今後も楽しませてくれるのだろうという期待を抱かせる1時間だった。

Kraftwerkへのオマージュも。石野卓球、湯を沸かすほどの熱いテクノ愛

石野卓球がインスタライブでDJ配信をするのはglo & block.fmのこの企画が初。待ってましたと言わんばかりに徐々に増えていた視聴者数の加速度も増す。「石野卓球の地獄温泉」とは毎年、年末にLIQUIDROOMで行われているオールナイトロングセットイベントの名前であるが、まさに石野卓球のスタイルを言い得ている。巨匠Giorgio Moroderの「Chase」やらDonna Summerの「I Feel Love」と、次から次へとグルーヴの源泉が湧き出てくるのだ。現場のDJプレイではお馴染みYMO「ファイアークラッカー」のジャグリングもアグレッシヴで楽しい。

終盤ではKraftwerkをミックスし、先日逝去が報じられたKraftwerk共同創設者のFlorian Schneiderを追悼した。本人にとっては当然のことかもしれないが、テクノポップの先駆者への敬意を忘れないさりげないオマージュは粋に映る。

フジロックを始めその他の野外フェスやクラブで何度かそのプレイを目の当たりにしたことがあるが、石野卓球のDJの楽しさはその楽曲を知っていようが知っていまいが、究極的には石野卓球のことを知らなくても踊らせてくれるのが魅力。石野卓球の提示する音楽は、根源的な本能を沸き立たせるグルーヴにある。そんなDJでオンライン上のクラウドを楽しませてくれた。

“満足の価値観”への挑戦は終わらない

glo & block.fmの試みはスタート地点に立ったばかり。DJ HASEBE、☆Taku Takahashi、tofubeats、石野卓球の4人の探求者が示した“満足の価値観に挑む姿勢”はその一端に過ぎない。今後、gloとblock.fmがどのようなラインナップと企画で、それを示してくれるかも注目だ。オンライン配信でのクラブ体験という新しい価値観と、この日に得た満足感。それこそが本当のライヴを共有できるその日まで前へ進み、挑み続けるモチベーションに他ならない。そして心待ちにしようではないか。石野卓球は最後にKraftwerkとのマッシュアップで披露したWhitney Houston「I Wanna Dance With Somebody」で、我々に「次はフロアで会って、踊ろうぜ! 」とメッセージと希望を託してくれたのだから。

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